ゆびきり

「いつだって、辛いときにそばにいてくれたのは詠士だったの。でも、私は龍二のことばかり考えていて、詠士のこといっぱい傷つけた…」



梨由と詠士の過去。



何故だろう、話しをきいていると自分を好きな人との話しなのに、どこかで詠士の応援する気持ちがあった。



詩織がもしでてこなかったら、龍二は梨由を好きになったのかな?



やっぱり、特別な感情がないと合い鍵なんてわたさないよね。



「詠士、梨由のこと好きだったんだね…」



「‘だった’だから、今は私を憎んでるかもね」


無理して微笑む梨由が切なかった。