ゆびきり

「あっ!そうだった!プレゼント用意してなかったよ〜」



わざとらしく真斗が言った。



「お前からなんか貰ったことなんてねぇよ」


真斗と詠士は特に誕生日は気にしたことはなかったため、お互いの誕生日を祝うことはなかった。



「まあせっかくだから誕生日会でもしますか。切れてるだけのケーキならあるから」



そういって、倫子はケーキやノンアルコールカクテルをテーブルに並べた。



梨由も倫子の手伝いをした。



「誕生日会なんてガキくせぇな」



不機嫌そうな詠士の顔は、照れ隠しだとみんな解っていたため、みんなからかっていた。


「よかったね〜、初めてのバースデーパーティー」



真斗が詠士の肩にもたれながらいった。