ゆびきり

「よう」



そこへ、龍二がいつものようにポエムにやってきた。



「あっ、龍二、なにお前梨由に合鍵渡してんだよ」



ひやかすように真斗がいった。



「別に…今日誕生日だっていったから」



「誕生日?今日?」



珍しく詠士が話しに加わってきた。


「そうよ。12月14日生まれなの。18歳になりました!」



梨由は泣きやんで、いつもの笑顔の梨由に戻っていた。



「お…俺も14日生まれ」



いいずらそうに詠士はいった。


すると、梨由は詠士の手をとり、喜んだ。



「え〜凄い!同じ誕生日の人なんて出会ったの初めて〜」



純粋に喜ぶ梨由の顔をみて、詠士はさっきまでの複雑な気持ちが薄れていった。