俺らは並んでさい銭を入れた。

願い事はそれぞれ秘密。





「お二人のこの先をを絵馬にお願いしませんか?」


歩いてると、巫女さんに声をかけられた。


他にもお守りや破魔矢、お札なんかが並んでる。



となりを見ると、未央が絵馬をきらきらした目で見てた。


吹き出しそうになる。



案外わかりやすい。



「やるか?」

俺が聞くと、未央が嬉しそうにうなずいた。




巫女さんからマジックを貸してもらい、俺らは机のあるほうへ向かった。


途中に、もうあふれるほど絵馬が飾ってある。



俺と未央はちらっとのぞいてみた。


『Y君と付き合えますように!!』

『お腹の子がどうか無事に生まれてきますように。元気な子に育ちますように』

『家内安全』



それぞれの願いから、書いてる人がどういう人なのか想像できて面白い。


『桜凛に合格できますように』


「お、未央んとこ受けるこじゃん」

見せると、未央は笑った。





こうして見てみると、意外に恋愛系の願い事が多かったりする。



神頼みでも何でもして



みんな何かにすがりたくて


とにかく必死になってるってひしひし伝わる。




恋愛のチカラってすごいんだな。