「歳は?私と同じくらいかな?あっ、私は15歳なんだけどね」 さっきから質問攻めだ。 彼女のくるくると変わる表情が僕の目に映る。 でも何故か、彼女の問いには答えなければいけないような気がした。 『16だから、一歳年上ですね』 「嘘っ、年上なんだ」 文字を書けば書くほど、「もどかしい」気持ちが高まる。 …ああ、普通に話したいのに、と願わずにはいられない。 普通に口に出せたならば、どんなにいいだろう。