葬式をあげ、親がいなくなった私は、作りたくても子供ができなかった親戚夫婦のもとへ預けられた。


「智美ちゃん。今日からあなたはうちの子よ。私もお父さんも智美ちゃんのこと実の子のように思っているから、智美ちゃんも、お母さんお父さんみたいに思ってくれると嬉しいわ。」

その言葉通り叔父さん叔母さんは私を本当の子供のように優しく、そして厳しく育ててくれた。



だけどいつまで経っても何かが埋まらなかった。

多分それは叔父さん叔母さんだからなんだ。


食べさせてもらってる、お金を出して貰ってる。迷惑かけてる。

叔父さんと叔母さんはそんなこと絶対に言わないけど、私は気にしてしまっている。

だから身近な存在みたいに甘えられない。


甘えられる存在がいない。
それはとてもさみしいもの。