微かに聞こえる優しい波の音に包まれながら、なつたちの唇は重なった。 ファーストキス。 それは、想像していた以上に温かくて、優しくて、なによりも幸せなものだった。 「なつも、愛してるよ……」 今という時間が幸せすぎて、涙が溢れた。 “愛してる”なんて、きっとなつたちが簡単に口にしちゃいけない言葉だと思うんだ。 でもね、本当に愛してるんだもん。