夏の幽霊






翌朝、すっかり軽くなった体で水たまりまでかけていく


舗装されていない道を風のように走っていく

森に入ると、一層道が険しくなったが、それでも一生懸命にかけていく



水たまりに到着すると、1日会っていないだけなのに、なぜだか懐かしい背中があった



「リュウ!」



大きな声で、呼びかけると、リュウはびくっと背中を震わせて、こっちを振り向いた



「翔太!!」



ぱぁっと、そのはっきりした顔立ちが、喜びに輝く


僕は、リュウのそばの岩に腰をおろした



「リュウ、昨日は魚ありがとう!すっかり元気になったよ!」

「おぉ、そうかい、翔太の風邪が治りますようにぃってお願いしたかんね」

「ふふっ、お願い?」

「あぁっ、バカにしとやろ!」

「してないしてない」

「いいやしてる!」



日陰のせいだろうか、楽しそうに笑い合っているリュウの顔は、なぜだか少し悲しそうに見えた