夏の幽霊







「ううん、夏休みの間だけこっちに来てるんだ」


「そーか、にしても、綺麗な言葉を話すねぇ、東京の方に住んでんのかい?」


「うん」


「へぇ、ここは山ばっかでつまらんだろ、俺も『でぱぁと』やら『かふぇ」なんかに行ってみたいねぇ」


「こっちの方が静かでいいよ、デパートも人混みだらけで疲れるし、カフェもなんか、気取ってる感じがして………」


「そーなんか、でもやっぱ行ってみたいなぁ。隣の芝は青く見えるってな」




白い八重歯をにぃっと出して笑った



「お、そうだ、俺はリュウだ、お前は?」

「ぼく?僕は翔太」

「翔太か!いい名前だな」

「そう?どこにでもいるよ、リュウの方がかっこいいし」

「かっこいいか!?」

「かっこいいよ」



静かな水溜り、いつも僕一人だけだった水溜りに、笑い声が響いいた