夏の幽霊




鳥居の奥の方に、何か、青と白の建物のようなものが見えた

鳥居に近づいて、もっと奥を思って、鳥居をくぐり抜ける


ブワァ


後ろから急に突風が吹き抜けて行った

なんだと思って、後ろを振り返ると、そこには、来た時と同じ、果ての見えない鳥居だった


だが、相変わらず前には、青い建物が見える


(進めってことなのかな)


僕は、足元に落ちる葉っぱを踏みしめながら、少しづつ前へ進んでいく




建物は、すぐについた

その建物は、近くで見てみると、とても大きい

そのうえ、和風の創りになっていて、とても美しい【宮】だった


「ここが、さっき狐たちが言ってた睡蓮様の宮かな?」


ぼそっと独り言をこぼすと、いつのまにやら、宮の正面にぽっかりと入り口のようなものが開いていた

さっきまでちっとも気がつかなかった


僕は、迷うことなくそこに入っていく


完全に入った後、その穴が音もなく閉じていっていることにも気がつかないで


宮は入ったばかりは薄暗く、何も見えなかった


戸惑って後ろを振り返ってみるが、さっきまで開いていたはずの入り口が塞がってしまっている


「そんな・・・・・」


ポゥ


すぐ近くで、何かが淡く光った


光の根源を見るとあの光る半透明のモノ、ナガレモノたちだ


ナガレモノが、たくさん寄せ集まって僕の周りを照らしてくれている

淡い光は、戸惑っていた、僕の心を優しく和らげてくれた



僕は、意を決して歩き始めた