カァ!カァ!

「ハッハッハッ!!なんて気持ちのいい夕方なんだろう!そうは思わないかい?」

バカ王子が真っ赤なバラを片手に、キラン!とこっちを振り返ってきた。







頭をカラスにつつかれながら。




気持ちのいい…

「いやいやいや!部長!それより頭のカラスどうにかしてください!」

私は先輩から(というかカラスから)距離をとりながら、バカ王子に向かって叫んだ。

「せ…先輩!はげますよ!!カラス髪の毛むしってますっ て!!!」

蓮がカラスをどうにかしようとあわて始める。




あ゛…ほんとだ。

むしられてる。

私は無残にも床へと落ちる髪の毛に…

いや、むしろそんなことをされているにもかかわらず優 雅に笑っているバカ王子に…





かなりひいた。

「ねぇ晃司。キモいって自分で気づかないの?バカなの?」

まるで汚いものを見るような目でバカ王子に毒舌をかますのは、私の憧れ、ヒーロー先輩。

今日もバカ王子へのナイスな毒舌!

素敵すぎます!!!!