「・・・別に
大輔が、誰といようが
私には・・・もう
関係ないから・・・」


そう、逃げてしまった私に
大輔を咎める事はできない。


「・・・そうか、
だよな・・・
あー、変な事言ってわりぃ・・・」


「・・・ううん。
忘れ物・・・あって
用事ついでに
取りに来たんだけど・・」


「あ、あぁ。
鍵・・・あんのか?」


「鍵・・・あ、ごめ・・
持ってきてないから
開けてもらってもいい?」


本当は、バッグの中に入ってるけど
2人が、肩を並べて歩く後姿なんて

もう、見たくない・・・


「あぁ。わり、
ちょっと鍵開けてくっから
ここで待っててもらっていいか?」


「あ、はい」


2人の会話を聞いてるだけで
泣き叫びたいくらい
苦しくて
そのまま、大輔の横を通り
部屋へ向かって
一人まっすぐ突き進んだ。