そしてまた、キミに。




「あかん。
坂口さん、冷えきってるやん」


引っ張って連れて行こうとするけど、
それを全身で抵抗してくる。



「なぁ、坂口さん…
風邪ひくって」

「……」


「いつから外におるん?

体温めないと、ホンマに…」


「…やだ」


っ…


「…アタシは、行かない」


坂口さん、、
声も震えてる…



「アタシは絶対行かないから…

だから…もう、放してよ」



「………」




「ねぇ、、
はなし……て」




これ以上聞いていられない


そう思った俺は、
震える声と体で抵抗し続ける坂口さんを

力いっぱい抱き締めた。