-------- はー。 やっと授業終わった。 今日は長い一日やったな。 帰る準備をしていると、さっきまで机で 眠っていた坂口さんが目を覚ました。 「坂口さん、教科書ありがとう。 助かったわ」 「…」 あれ。 反応無し。 少しの間があってから、 坂口さんはゆっくりと顔をコッチに向け まだ眠たそうな瞳で俺を見た。 「っ」 …アカンやろ、この表情。 まだ寝てるんかな。 「さ、坂口さん目ぇ覚ましてっ。 もう帰る時間やで!」 坂口さんの前で手を振って見せた。