「忍、動かないで」 右手を伸ばして身体ごと近付けて付け直す。 フワッと甘いような鼻に掛からない爽やかな香りがした。 「…………キスしてもいい?」 シャンプーだろうか、今まで付き合った中で一番さっぱりした匂いだ。 つられるように、引き込まれるように、忍の唇に近付いていく。 瞼を閉じて、感覚に従って体が動いていく。 後少し… 「ウォフッ!!!」 「うわっ!」