「えっと...?」
ボーっと目の前に現れた男性の人間観察を始めてしまった私に、首を傾げて苦笑いする男性
その瞬間、ヒヤリとして我に返る
「なっ何でしょう!?」
上ずった声が猛烈に恥ずかしい
もう一度言い直した私に、聞こえてるから。と言って笑った男性
あ...ほら。やっぱり太陽みたい
「もしかして、瀬川花音さん?」
――せがわ かのん。
私の名前だ。と思って訝しげに、はい。と答える
何で、この人私の名前知ってるの?
もしかして、怪しい人!?
こんな朝っぱらから!?
いやいや。このご時世朝も昼も夜も変わらず犯罪は起こっている
朝だからって、怪しい人がいない訳じゃない
そう思って、持っていたバックを胸に抱きしめて、一歩後ずさりした時だった



