太陽と月



ずっと

俺は探していたのかもしれない



誰か心から愛せる人を

心から愛してくれる人を



長い長い旅の中で

何度も何度も傷ついて

流した涙は、数えきれないけど



辿り着いた先が、ここなら

そんな事、忘れられる気がした

思い出にできる気がした




ぎゅっと背中に周る小さな手が俺を抱きしめる

応える様に抱きしめると、嬉しそうに瀬川が笑った




「主任っ大好きっ」




耳元で聞こえる声は

俺がやっと見つけたもの



ずっとずっと欲しかった言葉

ずっとずっと言いたかった言葉