太陽と月


フツフツと湧く、訳の分からない感情



愛しさなのか

緊張なのか


とにかく、息もできない程苦しかった




ぼんやりと淡い光の灯ったチャペル

バージンロードには、先程の挙式のまま真っ白な薔薇が並んでいる

それらが、純白のバージンロードの床に反射して、輝いている




「あの...やり残した...仕事って..」

「あ~、あれ嘘。もう片付けも終わった」

「嘘…?」

「そ。咄嗟に出た」




そう言って、小さく息のしたで笑った主任の顔を見て、胸が締め付けられる

自惚れじゃなかったら、私をあの場所から遠ざける為?

それって―――



主任の端正な顔に淡い光が影を作る

側にいるだけで、こんなにも胸を熱くする

好きが溢れて、どうにもこうにも苦しい



目の前の主任をじっと見つめて、小さく息を吐いた

ゆっくりと心を落ち着かせて、思うままに言葉を落とした




「主任..私の言葉、覚えてます?」

「――」

「もし、結婚式が成功したら――私を見て欲しいって」




ずっとずっと、他の方向を見ていた主任

ずっと側にいたはずなのに、一度も私を見てくれなかった



心はいつも、藍原さんの元だった



だから、少しだけでいい

私を見て欲しい