太陽と月



こんな面と向かって告白なんてされた事のない私

ただでさえ口下手なのに、より拍車がかかって口が固まった様に動かない




「――返事、もらえる?」




そんな私を急かす様に、南様の声が私に降ってくる

それでも、カチンカチンに固まった私は人形の様に動く事ができない



すると、足の裏に根っこが生えた様に固まってしまった私に、一歩近づいてきた南様

そして、ゆっくりと片手で私の頬に手を近づけようとした




その時――




「申し訳ございません、お客様」




背中から、そんな声が聞こえたと同時に

勢いよく腕を引かれて、そのまま後ろに倒れ込んだ



そんな私を受け止める様に、私は声の主の胸に背中から飛び込む

私に手を伸ばしていた南様から、一気の距離が開いた