太陽と月



その瞬間、一気に顔が真っ赤になる

目の前の南様の顔が見れなくなって、思わず顔を下に向けた




「で..でも」

「ん?」

「南様はお客様で...」

「もう、お客じゃないはずだけど?」

「そうですけど...」



言い淀む私の言葉に、冷静に返してくる南様の声

思わず口を閉じた私に、再び南様の声が降ってくる




「俺じゃダメかな」



どこか真剣で真っ直ぐな声

ゆっくりと視線を上げると、じっとこっちを見つめる南様の真剣な目があった

その瞳の強さに、再び言葉を失って下を向く




――どうしよう

南様はいい人だし、大好きだけど

それはお客様としてで、一度も恋愛対象として見た事なんてなかったから



グルグルと言葉が渦の様に頭の中を駆け巡る



どうしよう

どうしよう