太陽と月




「ほ..本当ですか?」




ポロポロと流れ出した涙の上で、そう言う

そんな震える私の言葉を聞いて、少し驚いた顔をした2人だったけど




「当たり前じゃない!! 私の子供の結婚式も、瀬川さんにお願いするねっ」




そう言って、ぎゅっと私に抱きついてきた新婦さん

その途端に堰を切った様に、涙が溢れた




「も~瀬川さん泣かないで~」

「だって...う...嬉しくて」




私の頭を撫でる新婦さんと

隣で笑う新郎さん



緊張と不安だった心が一気に解放されて、もう涙が止まらなかった





――この瞬間

本当に心から、この仕事に巡り合えた事に感謝した