◇◇◇
今、私は何度目かの雷を食らっている
大西主任に案内されるまま、式場の中に足を踏み入れた私
まるで夢の国に飛び込んだかのような式場の中に
すれ違う人達の、まるでモデルの様な美しさに
そして
今、目の前に座る男性の顔に――
「おい、聞こえてるか?」
訝しげに首を傾げる、その姿さえもカッコイイ
昨日見た映画に出てた人に似ている
事務所だと紹介され、連れられるまま向かったのは、この男性のデスク
顔を見た瞬間、石になった様に固まってしまった
「――せ――さん」
あぁ、目の保養だ
「――がわ――さん」
世の中に、こんなイケメンがいたとは
「瀬川さん!」
途端に名前を呼ばれて、我に返る
思わずキョロキョロと辺りを見渡すと、苦笑いした大西さんと、訝しげに私を見る男性がいた



