太陽と月




星野――…

悠理―――?



どちらとも、どこかで聞いた事のある名前だ


でも…どこだっけ?


目の前で柔らかく微笑んでいる彼女を見ながら、思考をフル回転する

それでも、もともと頭の回転が遅い私

どうしても、思い出せない




星野・・・・星野

悠理…悠理――?



え~っとえ~っと



必死に思い出そうと、ギラギラした瞳で目の前の女性を見つめていると




「悠理」




不意にそんな声が聞こえた

低くて甘い、独特の声



パッと視線をずらすと、声の先には営業から帰ってきたのか、バックを片手に持った星野支配人が裏口の前で立っていた

相変らず、モデルの様にカッコイイ




――え? 待って。

っていうか、今悠理って呼んだ?




ポンっと星野支配人の言葉に疑問を持った瞬間