ドクンと大きく心臓が鳴る



まるで太鼓が鳴った様に、大きく跳ねて

甘い痛みを残す



仕方ないな。って顔で微笑む主任

端正な顔の中に垣間見える、どこか幼い表情

そのすべてが、愛しくて

胸が締め付けられて苦しい




その笑顔を見た瞬間

私の中の何かが変わった




ザワザワと心が揺れる

眠っていた何かが、大きく芽吹いた





昔、誰かが言っていた






恋はするものじゃなくて

落ちるものだって―――