自己嫌悪に陥って、零れそうな涙をグッと抑える
すると
「痛むか?」
無言になった私を不思議に思ったのか、大西主任が横から顔を覗き込んできた
不意に接近する主任と私の顔
大きな瞳が私を映す
そんな突然の事に心の準備ができていなかった私は、思わず息を飲んでコクコクと頷いた
すると、安心した様に安堵の溜息を吐いた主任
その吐息さえも耳元をくすぐって、どうにもこうにも恥ずかしくていられない
「あとで氷を持ってきてやる」
「ありがとうございます・・・」
私の腕を持ち上げて、マジマジと火傷した箇所を見る主任
その握られた腕から主任の熱を感じて、体が一気に熱くなる
目の前にいる主任の顔が見れずに、思わず下を向く
すると
「本当、危なっかしい奴」



