「寝かせたよ」
「ん。ありがとう」
あ、鈴太に布団掛けなきゃ
「ねー桜ちゃんてさ・・・
ピアノ弾けるの?」
京介が指さす先にある。この生活感の無い部屋にある。黒く輝く物
「…一応」
「聞きたいなー」
「そんな、人に聞かせられるような腕はないよ」
「…聞きたい」
美鈴を寝かせ、あたし達が飲みきらなかった酒を静かに飲んでいた玲慈が言った。
「…一曲だけなら」
--カコッ
黒く重い蓋を持ち上げる
顔を出す
白と黒の鍵盤
「…下手くそだよ?」
「構わない、桜のピアノが聞きたい」
--ポーン
これはあいつに捧げた曲


