アキと飲んでいたバーを出て。

駅まで歩く道すがら繁華街をチラリと見やった時に目に入った。


やたらと若い女の子と体格のいい男。


見慣れた…康太の姿。


振り向かずに闇雲に走った。

途中、足が痛んだけどやめなかった。

アキを置いてきてしまった。


謝らなきゃ。


でも走る足は止まらない。

なんで。


なんでなの。


やっぱり年上だから?


仕事ばかりで会えなかったから?


聞きたいことはたくさんあったけど、知りたくなかった。