◎☆ Margaret*

「那由太、おはよう。」

昨日の会話のせいか元気が出ない。
きっと、那由太さんも一緒。

「那由太、傍に行ってもいい?」
「ふふ、いいよ。」

傍に居られるこの時間を
一秒だって無駄にしたくない。
そう思ったら離れたくなくなった。

「今日の真衣はとびきり甘えん坊だ。」

そう言って隣に座るわたしの肩を抱き、
一定のリズムで那由太さんの手が
わたしの背中を上下して
わたしを落ち着かせてくれる。

この距離を、
この綺麗な横顔を、
焼き付けておきたくて
頬をさする、鼻を触る。
優しく睫に触れて髪を撫でる。

那由太さんの二重の目も、
茶色がかったその瞳も、
筋の通った鼻もさらさらの髪も、
小さい耳も、首元のほくろも、


全部忘れたくない。