「那由太、おはよう。
りんご持ってきたよ、むこうか?」

「ああ、食べたい。」

「真衣と早く暮らしたいと
最近すごく思うんだ。」

「ふふ、どうして?」

「真衣の料理してる姿が浮かぶんだ。
その包丁の音、嫌いじゃない。」

「ちゃんと好きって言えばいいのに。
那由太はひねくれ者だね?」

「真衣には負けるさ。」

そんな他愛無いやりとりが心地良かった。