「真衣、真衣なのか…?」
不安そうに問いかける那由太さん。
でも愛おしそうに呟くんだ。
いつだって那由太さんの言葉は優しい。

「うん、真衣だよ。」
もう後戻りはできない。

「ずっと、待ってたよ。」
「来てくれて嬉しいよ、真衣」
会えなかった時間を確かめるかのように、
那由太さんは真衣の名前を呼ぶ。

「来られなくてごめんね?」

「いいんだ、こうしてまた会えた。」