何となく。 何となくなんだけど、一緒に帰るルールがある。 私が先を歩けば彼がついてきて、彼が先を歩けば私がついていく。 こんなルール、当たり前でもなんでもなくて。 私はそれが壊れるのは、何となく嫌で。 私がこんなに気にしているのに、彼は無自覚に私を溺れさせる。 ──ああ、なんでこんなに好きになってしまったんだろう。