「うーん。恋人って言っていいか分かんないな……」 「え?」 「あたしが一方的に好き好きって言って、 “抱いて”って言っただけだし。」 そう呑気に話す莉子ちゃん。 「抱いて……って言ったの……?」 「言ったよ?それだけでいいからって。 一回でいいからって。」 何だろう…… 思っていたのよりもちょっと過激で、 私の頭は混乱しまくった…… じゃあ、あの優しく撫でてくれる手も私より先に ―――莉子ちゃんに優しくしてた手なの……?