ーーーチュンチュン…


「あ…」

気がつくとイチョウの色付く季節。

私のコートを秋風が揺らす…


「…いた」

「え?」

誰かの声に振り向く。


「お前に、仕返しだから。来てあげたんだから。」


そう言って近づいてくる女。



ブスッ…………



「ぁっ………」



意識が朦朧としていくなか


私の何かが溢れてきた。

お腹のあたり…

血…


血…


血を見ると私は感情が抑えられなくなってきて………


「待ってよ。」


「な…!?」



「まだ死んでなんかないんだからね?」


「なっ、なぜっ…」