綺羅はとある建物の前で立っていた。 それは自分が生まれ育った 『八神家』 の門前だ。 「レインを救うためだ…」 大きく深呼吸をする。 少し冷たい空気が綺羅の肺に入り込んできた。 新鮮な空気と共に何処か懐かしい空気も吸い込んだ。 意を決し門の中に足を踏み入れた。