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「俺は本気だ」


「お前の本気なんて知るかよ。一回騙されてんだよこっちは。・・・信用なんてできねぇ」


誰もいなくなった教室。

俺の言葉をだらけた恰好で聞いている圭介。

そんな圭介に俺は何度も自分の思いを口にしている。






立花からもらった言葉一つ一つを胸にして、俺は今前に進もうとしている。



あの時ノートを読み終わった後、俺は確信した。

俺は自分で気付かないうちに立花の事を好きになったんだということを。



今まで俺にどれだけの幸せをくれたのか。

安心や信頼。
居心地の良さ。

誰よりも俺を見つめていてくれた立花。




俺はやっと気付いたんだ。

立花は俺の光だ。




そんな俺にとって一番の人を自分自身で傷つけた。


許されるわけない。


だけど、俺はもう一度自分を信じてみようと思った。







「今度こそ俺が立花を幸せにしてみせる。・・・だから、俺が立花を好きになる事許してほしい」


「何回も言ってるけど・・・。俺は許さねぇ。高橋とか本人の立花ちゃんが許したって俺が絶対に許さねぇ」


「・・・だったら、圭介が立花を幸せにしてくれるのか?」


「なんだよ、いきなり」


「俺が立花の隣にいれないのなら、お前が守ってくれるんだよな?」


「・・・ああ。守るよ。守ってやるよ。翔太なんかより俺の方が立花ちゃんの事愛してっからな」