翌日。


俺が登校していると、少し前の方で立花ともう一人の女子が並んで歩いていた。



「友達か?・・・まぁ、良かったなとりあえず」


それが確認できただけでも収穫だ。

俺の親友のせいで友達ができないと思われても少し困るから。


・・・って言っても、ほとんど圭介のせいだけど。



登校する時間遅くして正解だった。


「翔太じゃん!」


後ろから圭介の声が聞こえた。

バンと背中を鞄で叩かれ、俺は叩き返した。


「もう少し手加減して叩けよ」


「ごめんごめん!笑・・・てか、今日登校すんの遅くね?珍しい」


「これからはこのくらいの時間に登校するよ。学校で寝てお前のバカ声に起こされるのもイライラするし」


「んだよ!せっかく起こしてやってたのに」


「どーも。あ、そうだ。前の方に立花がいてさ」


「え!?立花ちゃん!?」


「待て、落ち着け。行くな」


「なんでだよ!友達なんだから俺の恋の応援くらいしろよ!・・・もしかしてお前も立花ちゃんに惚れたのか・・・!?」


「俺の話を聞け。立花は誰か女子と歩いてたんだ。きっと友達だと思う。・・・圭介がひっついてたらいつまでも女子の友達ができないだろうし、少しそっとしとけよ」


「えー」


「えーじゃない。行くぞ」






立花とその隣の女子。

実を言うと楽しげに話している様子はなかったが、俺はそれを特に気にも止めなかった。