「何で付いてくんのぉ?!」

「藍架が直樹のこと気にしてっからだろ?!」

「気にするよッ!!
 だって、だって…あたしがッ」

「藍架のせいじゃねぇだろ!!
 全部アイツのせいだ!!!!」

「―――ッ!!」


 足を止めた。

 秦ちゃんはすぐに追い付いて来る。


「藍架のせいじゃねぇんだから。な?」

「ぅっ…っく…しん、ちゃぁ…」

「もう忘れていいんだからな…」


 秦ちゃんのぬくもりはなおにぃとよく似てた。

 まるでなおにぃに抱きしめられてるみたいでまた、涙が出てきた。