驚く芽衣の腕を掴む。
「お前、ちょっと来い。」
「へ?…ど、どうしたの!?」
芽衣を連れたまま廊下を歩いていると、さっきの女たちが後を追いかけて来た。
「聖、やっぱり星野さんと付き合ってたの…?」
何だか泣きそうなその目に少し戸惑った。
「違げーよ。…でも、もう中途半端なコトすんの止める。だからお前らもさっさとオレのことなんか忘れろ。」
まだ何か言いたげな様子だったがオレは背を向けた。
「ほら、入れよ。」
オレの部屋の前まで来ると、芽衣は足を止めた。
「入れって…そんな…、ど、どうかしたの?神矢くん…」
「アイツらの部屋には入ろうとしたんだったらオレの部屋にも入れんだろ。」
「それは遊びに…────きゃっ、」
オレは有無も言わせず、芽衣を部屋に引っ張った。

