「……っ!」
あたしは慌てて目を背ける。
だって、あまりにもカッコいいんだもん。
備え付けの浴衣を着ている神矢くんはいつもより色気がすごい。
開いている胸元から見える胸板とか、男らしい腕とか……
待って、あたしも同じ浴衣着てるよね?
あたしは自分の身体に目を落とすけど…
どうしてこうも違うの?
男の人に負けてるなんて思うとあたしの女らしさなんて……
「ひゃっ…!」
そのとき、缶ジュースを頬に当てられた。
「何、ボケーっとしてんだ。ただでさえアホ面なくせにもっとひでぇぞ?」
アホ面……
「……おい、何つー顔してんだよ。おい、生きてんのか?」
全然反応がないあたしの目の前で手を降る神矢くん。
そんなに色っぽい
神矢くんが……
「神矢くんが……悪いんだからっ!」

