「あ、あたしは…わ、悪くないっ!そ、その女が、悪いのよっ!!星野さんがあたしたちを騙してたから…っ」
宮本さんは今にも泣きそうだ。
「騙してたって、何を」
「…星野さんが聖と一緒に住んでることを黙ってるから……っ」
すると、神矢くんの身体がピクッと動いた。
だけど、冷静に神矢くんは口にする。
「フッ、そんなことでコイツを?…お前って可哀想なヤツだな。」
その言葉に泣きそうになった宮本さんは顔を真っ赤にして叫んだ。
「何よっ!あたしの気持ちなんか知りもしないくせに!!ズルいよ聖……。こうなったら学園全員にこのこと言ってやるんだからっ!…そうなったら二人とも停学、いや退学になっちゃうかもね!」
そう言い残して走って行く宮本さん。
そして、その後ろを追いかけて行く他の女子たち。
バレたら、停学?
もしかしたら……退学!?
「あたしっ宮本さん引き止めてくる!何とか黙っててもらえるように…」
あたしも宮本さんのあとを追いかけようとしたとき、神矢くんに腕を掴まれた。
そして、神矢くんは強引にあたしを引き寄せた。

