黙ってその男の人を睨んでいると、宮本さんが口を開いた。
「その強気、いつまで持ちこたえられるのかしら?」
「……どういうこと」
そのとき、背後に回ったもう一人の男はあたしを羽交い締めした。
あたしは何が起きたのかわからなかった。
「さぁ、星野芽衣ちゃんはこのあとどーなるのでしょうか?」
あたしの前に屈んだ男がニヤリと微笑んで言った。
「や、…こ、こんなことしていいと思ってるの?宮本さん、神矢くんのこと好きなんでしょ?こんなことしてるって神矢くん知ったら……」
「うるさいのよっ!!」
そのとき、宮本さんはヒステリックに叫んだ。
「あんたに何がわかるの?あなたは無条件に聖の隣にいれるかもしれない。でもあたしは聖の隣にはいれない。手に入らないならもう壊してしまえばいい。」
宮本さんの表情はとても切なかった。
「でも、そんなことしても神矢くんは喜ばないよ?お願いだからこんなことしないで!!」
そう叫ぶように言うと、宮本さんの目は揺らいだ。

