「あのオンナにここまでしてやられるとはなっ。オレも落ちたもんだ。」
「なーんて言っちゃってさ、芽衣ちゃんのこと好きだったり?」
「お前、ここから落ちてぇの?」
すると、慶樹はごめんごめん、と心ない謝罪をしてフェンスにもたれ掛かった。
「聖、あれでしょ。オンナ遊びやめて欲求不満なんでしょ。だから、とうとう芽衣ちゃんまで…」
「うるせ。お前と一緒にすんな。」
バカバカしい。
オレは、別に好きでオンナ遊びしてたわけじゃねぇからな。
「じゃあ、何で芽衣ちゃんに手ぇ出しそうになったんだよ。好きなんじゃねぇの?…オレだったら好きになってるけどねぇ〜」
「…アイツとオレはただの同居人だ。でも、厄介なことに情が移って変な絆みたいなもん出来て…。最初はアイツに干渉する気なんてさらさら無かったのにな。」
あのオンナ見てると、どうしようもなくほっとけない。
一層の事出会う前に戻りたいってぐらいだ。

