付き合ってる────!?
あたしと神矢くんが?
そんなわけないじゃん。
「付き合ってま…んっ──」
付き合ってません!
と、堂々言おうとしたのに神矢くんの手のひらによって口を塞がれ言葉を遮られた。
「…っ、何するの!?…ってか、これは何?どういうこと?」
「いいから今だけオレと付き合ってるって言え。」
小声でそう言う神矢くん。
「どうして今だけ?それに何でこんな嘘なんか…────」
「言え。言わねぇなら今ここでキスする。」
その方が手っ取り早い。
そう、淡々と言う神矢くん。
そんなこと言われたら────
「あたしたち付き合ってます!」
としか、言いようがなかった。
「…なるほどねぇ。」
ハルという男の人は、納得したような感じで笑っている。
「オレは今、コイツと一緒に住んでる。分かったんなら早く帰れ。」
誰か知らないけど一緒に住んでるってそんなこと言っていいの!??

