「からかうなんてヒドイよ…いくらなんでも今回は……!」 「お前が本当のこと言わねぇからだろ。」 本当のこと? 脚を組んだ神矢くんは横目であたしを見つめた。 その横顔が妙に色っぽくて思わず俯く。 「なぁ、何でキスした?」 ──────!! その言葉にハッと顔をあげると、いつになく真剣な表情をした神矢くんがいた。 いつもはこんな顔しないくせに。 答えられずにいると、神矢くんはあたしとの距離を詰めて 「何でキス、したの?」 なんて、妖艶な笑みを浮かべた。