もう、多分元には戻れない。


契約付きのただの同居人。

それ以上もそれ以下もない。



でも、知りすぎた。

イジワルで俺様なのに優しくて守ってくれる。


何かを知るたびにどんどん深まって絆みたいなものが生まれてしまう。



好きとか嫌いとか女とか男とかそんなんじゃなくて。


ただ純粋に守りたいって思った。





外から花火が上がる音がした。

儚く散るいくつもの花火たち。



その音に顔を上げた神矢くんに気がつけば



自分からキスしていた─────。