一条くんがドリブルでディフェンスを抜いていく姿に発狂する女子たち。
「ったく、うるさいわね。」
理沙はそんな女子たちを睨んでいた。
「キャー!!神矢くんよ〜!!」
「聖〜〜こっち向いて〜」
「聖く〜ん!!」
左からは一条くんの歓声が。
右からは神矢くんの歓声が。
その歓声は五分五分だろうか。
少し一条くんの方が多いかもしれない。
中にはうちわを持って応援している子も……
アイドルのコンサートですか!?
まあ、アイドルみたいなもんだけど。
さすが学園の王子様。
軽やかなドリブルでディフェンスをすり抜けていく一条くんだったけど……
前にいた神矢くんにボールを取られて…
「……っ、一条くんっ!!頑張って!!」
気がつけば大声でそう叫んでた。

