「……理沙、どうしたの?」
理沙の顔を覗くようにして見ると、理沙はあたしの体操服を匂いだした。
「…芽衣の体操着、オトコの匂いする。」
一瞬、悩んだ理沙はそう言った。
「……お、おとこ?」
「オトコものの香水の香りがする。……もしや遅かったのって」
目をギラつかせた理沙はニヤリと微笑んだ。
「え?え、なにが?」
慌てるあたしに詰め寄る理沙。
「ふ〜ん。まあ、いいわ。…ほら、それより試合始まるわよっ!」
理沙は何事もなかったかのようにあたしの手を引っ張った。
試合はもう始まっているみたいだ。
「キャー!!一条く〜ん!!」
「かっこいい〜〜//」
「零士く〜ん!!」

