俺様王子とキケンな契約!?



「……か、神矢くん…?」



抱きしめられていて神矢くんの表情がわからない。


どうしたんだろ…。


ただ、一つわかることは

あたしの鼓動が早く波打つこと。



ねぇ、やっぱり神矢くんは誰にもこういうことしてるの……?



他の女の子にも、さっきの先輩にも……あたしにも?


だったら……



「神矢くん…は、離れてよ…」


好きだからとか、そういうのじゃなくてもっと別のもの。

ただ、単純に嫌だと思ってしまう。


なのに……

神矢くんは抱きしめる力をもっと強くした。



「……もうちょっとこのままで我慢しろ」


いつもより切なく掠れた声だった。



神矢くん……

今、どんな顔してる?