「何、聖知り合い?」
少しピリピリしながら神矢くんに菜摘という人は迫っていた。
「……ん、まぁーな。」
「そう。…それはわかったけどあんた早く出てってよ。こっちは続きしたいの」
あたしを見て睨む菜摘という人。制服だから多分3年生だろう。
あたしは何も言わず
立ち去ろうとしたとき────
左腕を掴まれ、グッと引き寄せられた。
「な、何すんの…」
「……お前怪我してんだろ。」
と、あたしの右手を優しく掴んだ。
「だっ、大丈夫だから!!」
「菜摘、悪りーけど今日はもうおわり。」
神矢くんはそう言うと菜摘という人はブラウスのボタンを閉めて……
「わかったわ。またね。」
何事も無かったかのように保健室から出て行った。

