尚輝はまた缶ビールを奪い返すと、一気に飲み干した。


翔 「聖愛だったら止められるのに…」


翔は尚輝に聞こえないくらいの声で呟いた。


尚輝 「翔!! 外出るぞ」


翔 「何で?」


尚輝 「そろそろ親が帰ってくる」


尚輝の親にこの状況が見つかれば、大問題になる。


只でさえ、あの片桐グループの御曹司が最強の不良だっていうのに…。


翔はため息をついて部屋を片付けた。


尚輝がこんなに変わってしまったことに、悔しさを覚えながら…。





翔 「尚輝…」


外に出た尚輝は、大きな橋の上でタバコに火をつけた。